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法事って何
法事は本来、仏教行事全般を指すことばでしたが、現在では故人を忍ぶ「追善供養」を 意味するようになりました。
つまり、故人への追悼と共に、生きている者達の善い行いを故人に回しむけるものなのです。
法要は寺院で営まれる僧侶によるセレモニーを指す言葉とし、法事は会食を中心とした集まりの席を指す言葉と理解して下さい。
【最近の法事事情】
法事の構成を大きく分けると、僧侶による仏教的なセレモニーと、その後の会食に分ける事ができます。
普通、前者は寺院や自宅で営まれ、引き続き同じ場所で会食に移る場合と料亭や会館、またはホテルなどへ場所を移すケースとがあります。
最近では、施主の住宅事情を含めた様々な要因により、法要の場所以外で会食をする事も多くなっています。
つまり、後片づけのわずらわしさや、接待客に対する宿泊場所の確保などの理由により、自宅以外の施設を利用することが増えてきたものとおもわれます。
いずれを利用する場合でも、メリットとデメリットがありますので、出席予定人数や全体の予算など、
総合的な事を考慮した上で、どこで行うかを決めればよいと思われます。
■法事の心得
法事は仏法の行事を意味します。仏事、追善(追薦・追福)供養、年回(年忌)などともいいます。
月一度の命日にお寺さんに参っていただく月忌(がっき)、お盆やお彼岸など年中行事になっているもの、
七回忌・十三回忌のように何年かに一度の年回法要、五十回忌・百回忌などかなり大がかりなものと、その規模もさまざまです。
親類や友人・知人など故人と縁のあった人が集まって法事は行われます。
このとき、法事を営む側も招かれる側も、何回忌だから集まるという形式的な考えだけでは、なんのための法事かわかりません。
法事はあくまで故人への感謝の気持ちから行われるべきものです。
今のわたしたちがあるのは、父母や祖父母、さらにその父母といったご先祖さまのおかげです。
一緒に生活しているときに感謝の心を示すのはもちろん、亡くなってからも感謝の気持ちを持ち続ける、そのための法事です。
むかしは、法事のために家を直したり、お仏壇を買い替えたりもしたようです。
いま、そこまでするのは無理ですし、各家の事情に合わせ、気持ちのこもった法事が営めればそれでいいのです。
法事という仏法の行事を通して、仏さまやご先祖さま、亡き父母を敬う気持ちを確認し、これからもおつかえしていくことを誓うのが何よりも大切です。
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